【非常勤日本語教師】これも無給?給料に含まれない仕事5つ|非常勤講師、無償労働のリアル

日本語教師という夢を抱いて
この道に進もうと考えているあなたへ。

楽しそうに見える日本語教師の仕事ですが、実は知られていない一面があります。

授業の準備や教材作成だけでなく、給料に含まれない「裏仕事」が数多く存在するのです。

この記事では、非常勤日本語教師の仕事で、意外と知られていない「無償労働」の実態を

具体的な事例を交えてご紹介します。

この記事では、

日本語教師になってみたけど
イメージと違った!

という方を一人でも減らせるように、

非常勤日本語教師として働いている筆者が

実際に勤務校で
無給でしている仕事

について解説していきます。

この記事で紹介する「無給の業務」は、
あくまでも私が勤務している学校の場合です。

\YouTubeはこちら/

この記事を書いた人

れい

〈プロフィール〉

サイドFIREしたいフリーランス日本語教師

  • 非常勤日本語教師(4年目)
  • 週末のみitalki
  • 韓国語学習歴3年
  • 2週間の超短期留学経験あり(2023年)
  • TOPIK3級(日常生活レベル)取得
  • 投資初心者
目次

無償労働①|授業準備・教材作成

まず最初の無給の業務は、「授業準備・教材作成」です。

具体的には

  • 教案作成
  • パワーポイント作成
  • プリント、小テスト作成

などです。

どんな仕事?

最近は多くの学校でモニターやプロジェクターを使用した授業が推奨されているため、

パワーポイントなどのソフトを使用して教材を作る先生が多いようです。

かかる時間は、担当になった授業の内容によって違いますが

大体

30分〜数時間

くらいかかります。

特に、これまで担当したことがない文型の導入の場合は

45分の授業準備に4〜5時間かかることも。

日本語教師になりたての数年は、授業をしている時間より準備をしている時間の方が

圧倒的に長くなる可能性大です。

ただし、授業準備は経験を積むと短縮できる部分もあるので

日本語教師を長く続ければ続けるほど楽になっていく仕事でもあります

時短のポイント

初級の授業では、文型導入にイラストを使うことがよくありますが、

導入文型にぴったり合うイラストを見つけるのに意外と時間がかかってしまいます。

私が日本語教師になりたての頃は

このシチュエーションに
ぴったり合うイラストを見つけなくては!

と躍起になってたくさんの無料イラストサイトで検索をして

授業準備に時間をかけてしまっていました。

ですが実際の授業では、イラストを提示するときに口頭で説明を加えることで

少しくらいわかりにくいイラストでも、問題なく授業を進めることができます。

また、どうしてもイラストが見つからない場合は

イラストに合わせた例文を作るのも一つの方法です。

授業の目標は「学生が理解すること」
「わかりやすいイラストを提示すること」はその手段でしかない!

ということに気づいてからは、

授業で数秒しか提示しないイラスト探しに時間をかけるのはやめました。

地味なストレス

授業で学生に配布する資料がある場合は、事前にプリントアウトする必要があります。

私が勤務している学校は、コピー機と共有パソコンが1台しかないため

「授業直前に印刷しよう」と思っていると、コピー機やパソコンが使われていて授業に間に合わないことも。

非常勤は毎日学校に行くわけではないので、印刷のタイミングをはかるのも地味なストレスになっています。

無償労働②|授業後の回収物チェック

無事授業を終えても、非常勤の仕事は終わりません。

授業の内容によっては

  • 小テストの採点
  • 授業で使用したプリントのチェック
  • 作文添削

などを、授業後にしなければなりません。

どんな仕事?

授業で使用したプリントや宿題、小テストなどを回収して

採点、添削をします。

かかる時間は、担当になった授業の内容によって大幅に差があり、

数分〜数時間

くらいかかります。

ただ○と×をつける小テストの場合は数分で終わりますが、

特に時間がかかるのは

  • 漢字プリントのチェック
  • 作文添削

です。

新しい漢字を授業で導入し、学生に練習プリントをさせた場合

漢字が正しく書けているか、一文字一文字確認しなければなりません

また、作文の添削に関しては、内容のチェックだけでなく文字のチェックも必要なので

膨大な時間がかかってしまいます。

時短のポイント

添削・丸つけ自体の時短は難しいですが、

「回収」「返却」のルールを徹底することで時短が可能です。

例えば

  • プリントの向きを揃える
  • 番号順に並べて回収する
  • 返却は学生にさせる

など、細かいことですが積み重ねれば結構な時短になります。

特に小テストなどで成績入力が必要な回収物の場合、

採点後の点数入力まで見通して回収時のルールを決めておくのがおすすめです。

また、「プリントは向きを揃えて提出する」という、私たちにとっては当たり前のマナーも

国によっては1から指導しなければならないこともあります。

マナー指導も兼ねて、提出物のルールの徹底は最初にしておくと後が楽になりますよ

地味なストレス

プリントや作文を学生に提出させる場合に発生するのが

学生の提出物が揃わない

という問題です。

これはどの国の学生にもあると思うのですが

  • 提出期限までに出さない
  • 最後まで書いていない
  • プリントをなくす

などなど、全員分のプリントを回収するのも一苦労…

無償労働③|事務作業

非常勤でも学校で働く以上、多少の事務作業は必要です。

私がこれまでにした事務作業は

  • 出席管理
  • 成績処理
  • シラバス作成

などです。

どんな仕事?

各学校で、学期開始時にシラバスを作ったり、学期終了時に学生の成績を入力する必要があります。

この業務は、学校によっては常勤のみで行い、非常勤は関与しないこともあるので

勤務校によっては必要ないことも。

各学期に数回で済む業務ですが、大体

数時間

くらいかかります。

特に

  • 作文
  • 会話

などの数値化しにくい授業の成績処理には、結構な手間と時間がかかってしまいます。

時短のポイント

シラバスなどの書類を作成する場合、事前に様式について確認することはもちろんですが

昨年以前のデータがあれば、それを確認させてもらいましょう

学校で必要な書類は、毎年大きく変わるものではないので
運が良ければ
昨年のデータがほとんどそのまま使えることも!

地味なストレス

事務作業は、各学期に数回しかないものもあるため、

その度に学校ごとの様式やルールを確認しなければなりません。

特に成績処理は学生の評価に直結するのもなので、

毎学期末、「またこの時期が来たか…」とストレスと感じます。

無償労働④|会議

学生の情報共有や業務連絡のため、私の勤務校では担任主導で定期的に会議が実施されています。

具体的には

  • 学生の授業の取り組み状況の共有
  • 卒業後の進路に関する連絡
  • 授業の進め方について

などのクラス担当者会議が月1回程度実施されるのですが…

所要時間

私が勤務している学校では、毎月クラス会議が実施されており、

毎月1時間

くらいかかります。

放課後に実施されることが多く、曜日によっては勤務日ではないため参加できないこともあります。

担任の方針によっては、勤務日ではなくても「参加できませんか?」と聞かれることもありますが、

私は「兼務校の授業があるので」と言って断っています。

時給も出ない、交通費も出ない…

それって仕事?

とさえ思ってしまいます。

無償労働⑤|学校行事への参加

私の勤務校では、入学式や卒業式以外にも

課外活動としてバスで近隣の観光地に行くことがあります。

毎学期実施されるのですが、

  • 神社
  • 遊園地
  • 博物館

など行き先もさまざまで、学生がとても楽しみにしている行事の一つです。

どんな仕事?

学生と同じバスで移動し、行った先での引率・写真の撮影などが仕事です。

参加は任意で、私は一度も参加したことがありませんが

非常勤の先生のうち半数ほどの先生が参加しています。

ただし、手当ては数コマ分しかつかず、行った先での入場料や活動にかかるお金は実費…

行き先によってはマイナスになることも少なくありません。

バスを貸し切り、

丸一日

かけて行きます。

地味なストレス

課外活動の日が近づくと、学生から

「先生も一緒に行きますか?」

と聞かれるのが地味なストレスです。

お給料が出ないので行きません!

というのが本心なのですが、学生にそれを言うわけにも行かず…

毎回学生には「他の学校で仕事があるから…」と言っています。

【非常勤日本語教師】なぜ無償労働が多いのか?

残念ながら、非常勤の日本語教師の業務範囲は学校によって大きく異なり、明確な規定がないため

無給で求められる業務も多岐にわたります。

考えられる理由は、以下の3つです。

給与形態(コマ給制)
非常勤講師は授業時間に対してのみ報酬が支払われるコマ給制であることが一般的です。
そのため、授業以外の時間は「サービス」として働かされるケースが多いのが現実です。

業務範囲が曖昧
授業以外の業務範囲が明確に定められていないことが多く、
どこからが「業務」でどこからが「サービス」なのか、線引きが難しい状況です。

業界慣習
長い間、こうした慣習が続いており、それが当たり前のように考えられている側面もあります。

まとめ|「無償労働」に苦しまないために

非常勤日本語教師の「無償労働」、
これ以上我慢したくない!

そう思っているのは、私だけではないはずです。

全てが無駄だとは思いませんが、無償労働の範囲が広すぎるのは大きな問題ですよね。

日本語教師という仕事は、言葉を通じて人々とつながり、文化交流を深めることができるやりがいのある仕事です。

しかし、その一方で、給与面や労働条件に関する悩みを抱えている方も少なくありません。

この記事では、非常勤日本語教師として働く際に、給与に含まれていないことが多い「無償労働」の実態について

具体的に5つの事例を挙げながら解説しました。

これらの業務は、日本語教師の仕事の一部として捉えられがちですが、

必ずしも給与に反映されているわけではありません。

結果として、多くの日本語教師が「無償労働」に悩んでいるのが現状です。

困った時は…

では、このような状況を改善するためにはどうすれば良いのでしょうか?

契約内容をしっかり確認する
契約書に、授業以外の業務内容や報酬について明確に記載されているか確認しましょう。

他の教師や労働組合に相談する
同じような状況で悩んでいる教師はたくさんいます。
他の教師や労働組合に相談することで、解決策が見つかるかもしれません。

自分の権利を守る
自分の権利を主張し、不当な要求には毅然とした態度で対応しましょう。

私自身、管理職の方に何度か要望を申し出たことがあります。

他の非常勤の先生と相談して、複数人で申し出をしたことも。

実際に業務が改善されることは稀ですが…

小さい声でも、集まれば何か変わるはず!

日本語教師は、日本の文化を世界に広めるという素晴らしい仕事です。

しかし、より良い環境で安心して働くためには、労働条件の改善が不可欠です。

この記事が、これから日本語教師を目指している方や、現在日本語教師として働いている方の参考になれば幸いです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

【サイドFIREしたいフリーランス日本語教師】
したいことが多すぎるのが悩みです。

コメント

コメントする

目次